第2章 : ガキ大将の賞味期限

【ポイント】

  • 価値観のゲームチェンジにより、リーダーシップ大暴落
  • 単純な「勝ちたいという気持ちが、頑張る一番の原動力
  • 楽しみながらやったほうが成果が出る!

第2章 : ガキ大将の賞味期限

僕はいわゆるジャイアン的なガキ大将ではなかったけれど、

いろいろと新しく独創的な遊びを考え付くことから、

いつも沢山の友達に囲まれていました。

そして、いわゆる「お調子者」でした。 (今もそうですが・・・)

小学校6年間ずーっと「落ち着きがない」と通知表に書かれるものの、

リーダータイプのキャラクターに

ちょっとした優越感を持ったまま中学校に進学。

中学校ではどんな風に楽しく過ごそうかな~?

と期待に胸をふくらませていたのですが、

それまでなんとなく理解していたつもりの算数が、

数学になった途端に

落ちこぼれてしまいます・・・

中1の中間テスト

学年176人中147、クラスでも下からトップ5。

小学校時代から中1の6月までに培った

元気があって、面白くて、ムードメーカー的な存在のキャラクターが、

うるさくって、頭が悪くて、落ち着きが無いキャラへ大暴落

それまでの世界の常識だった、

みんなが思う「リーダーシップ」の定義

『人気者』から『頭の良さ』へと一夜にして変わる

価値観の変化によるゲームチェンジを肌で実感しました。

中学生の世界の価値観として『お調子者』は必要とされなくなり、

お山の大将から「一般人」への格下げ。

それでもちっぽけなプライドがあったため、自分を見失いかけました。

しかし、中学生とは言え、まだ12歳の子どもです。

子どもであるからこそ、

勉強の目的が

知的欲求とか、成績向上といった自己実現ではなく、

単純に競争に勝ちたいと言う気持ち

頑張るための一番モチベーション

つまり「負けず嫌い」が原動力

になったのです。

スポーツでは勝ち負けがはっきりして順位が決まり、

勝ちたいというモチベーションが

辛い練習を支えるのと同じように、

勉強だって 「あいつに勝ちたい! 負けたくない!」

と思えるような競争の環境が僕に火をつけたのです。

幸い、僕の時代はまだ「モーレツ世代」

だったので、クラス内順位、学年順位、教科ごと毎順位まで

はっきりと出される時代だったので、

自分のポジションは一目瞭然です。

競争の指標が決まれば、

子どもの頃と同じように、

「どうしたら楽しく勉強できるか?」を考えたのです。

ゲーム形式の暗記や、

天井やふすまに公式や絵を描いて貼ったり、

教科ごとの勉強時間を日本地図の塗り絵にして

戦国武将「国獲り合戦」のように見える化したりと、

楽しみながら勉強をすることで、

「勉強が辛い」と思うことは一度もありませんでした。

そして、迎えた夏休み前の期末テスト

その結果が、まさかの!

176人中「9番!」 

まさかトップ10入りしてしまいました!

前例のない快挙に職員室でも話題になり、

当時中3の兄が担任の先生から、

「お前の弟すごかったぞ!」ほめられ、

おまけに、2年生の「ビーバップ」な感じの先輩には

「お前調子に乗ってるらしいな」と、

プールの裏で可愛がっていただけました・・・。

みんなだけでなく、僕すら「まぐれ」と思ったのですが、

楽しく勉強する方法を知った僕は、

中1の2学期から卒業するまで、

そのまま上位1割から落ちることはなかったのです。

そして、同じ努力をするなら、

「楽しみながらやったほうが成果が出る」

という事に気付いた僕は、

その後の学習や入学試験、資格試験、入社試験でもその方法を実践し、

効果を実感していく事になるのです。